もしもあなたが亡くなってしまったとき、残されたご家族に、どれくらいの遺族年金が支給されるか把握していますか?
生命保険に入っているから、遺族年金なんて関係ないと思っている人もいるかもしれません。
でも、公的な保障を把握しないままだと、生命保険をかけすぎたり、逆に生命保険の保障が足りなかったりと損をしてしまうかもしれません。
そんなあなたへ、ファイナンシャルプランナーのSが、生命保険をかけるポイントと遺族年金額を簡単にシミュレーションできるツールを紹介します。
✅生命保険で備えるポイント
✅遺族年金額をシミュレーションできる【撮るだけ年金試算】とは
✅ねんきん定期便を使って誰でも簡単にシミュレーションができる
✅ねんきん定期便を持っていない人はねんきんネットと連携しよう
✅正確な金額を知りたいなら年金事務所などへ確認
これらについて、順番に解説していきますね
生命保険で何に備える?
あなたはどのように生命保険を選びましたか?
保険の営業の人にすすめられるままに加入した。
家族や知人に保険が必要と言われたから、なんとなく加入した。
そういう人は意外と多いのではないでしょうか。
ぼくも職場に来ていた保険屋さんにすすめられて、なんとなく入ってたよ
保険がダメというわけではないけど、保険で何に備えるのかをよく考えてみようね
保険は確率小かつ損失大の状況に備えるものです。
備えるべきものを把握しないまま、「なんとなく」や「保険屋さんにすすめられたから」で保険に入ると、必要のない備えまでしてしまっているかもしれません。
余計な保険には、できるだけお金をかけないようにしたいですね。
民間保険で備えるものは確率小・損失大のできごと
生命保険が必要なのは子育て中の世帯
日本の平均寿命は、男性、女性ともに80歳を超えています。
日本人が早くに亡くなるというのは、確率がとても低いことといえます。
その中で損失大となるのは、どのようなときでしょうか。
損失大となるのは、子育て中の世帯で生計を維持している人が亡くなってしまうときです。
なんで子育て世帯は損失が大きいの?
子育て世帯は、基礎生活費のほかに子どもの教育資金が多くかかるからだよ
子どもの教育費の目安⬇️
公立 | 私立 | |
---|---|---|
幼稚園(3年) | 約50万円 | 約93万円 |
小学校 | 約212万円 | 約1,000万円 |
中学校 | 約162万円 | 約431万円 |
高校 | 約154万円 | 約316万円 |
大学 | 約244万円 | 約519万円 |
合計 | 約822万円 | 約2,359万円 |
子育て中では、通常生活していくための基礎生活費に加えて、子どもの教育資金が多く必要となります。
生計を維持している人が亡くなってしまうと、今後の生活が立ち行かなくなってしまいますね。
教育資金ってけっこうかかるんだね〜
幼保無償化は始まったけど、すべてが無償になるわけではないからね
それと、教育費はインフレしやすいことにも注意が必要だよ
生命保険で備えをする場合には、公的保障と就労収入から子供が独立するまでの費用を引いて、不足する金額が保険で備える必要のある金額になりますよ。
{(公的保障+就労収入)−子供の独立まで必要な費用}の不足額を生命保険で備えよう
子どもがいない世帯では損失大ではない
子どもがいない場合でも、生活にそれなりのお金がかかるから損失は大きいのではないかと感じる人はいるかもしれません。
ですが、子どもがいなければ、遺族が自分の生活費を賄えるように稼げば足りるので、損失は大きいものではありません。
子どもがいなければ、自分の生活費を賄えればいいんだね〜
結婚前のひとり暮らしのときに戻るようなイメージだね
ただし、住宅ローンが残っていて、団体信用生命保険(団信)に加入していない場合は、生命保険で備える必要があるかもしれません。
公的保障を確認しよう
あなたが亡くなってしまった場合、残された遺族には何の保障もないのでしょうか?
そんなことはありません。
あなたも年金保険料を支払っていると思いますが、年金制度は老後に年金をもらえるというだけの制度ではありません。
あなたが亡くなってしまった場合には、加入している年金の状況や遺族の状況に応じて、遺族年金を受け取ることができます。
生命保険を検討する際には、はじめに遺族年金などの公的保障を確認するようにしましょう。
遺族年金があるのはわかったけど、どれくらいもらえるんだろ〜
遺族年金の計算は少し複雑かもしれないね
遺族年金の金額を知りたいときはどうする?
遺族年金の制度の内容は、日本年金機構などで公開されています。
ただ、遺族がどの保障を受けられて、どのくらいの金額を受け取ることができるかは、なかなか計算するのが難しいと思います。
そのため、遺族が受けられる保障内容を確認したいのであれば、お近くの年金事務所などで確認する必要があります。
年金事務所は行ったことないから、なんか行きにくいな〜
そんなときは、シミュレーションツールで受給見込み額を確認してもいいかもね
でも、わざわざ休みをとって、普段行くことの少ない年金事務所へ確認に行くのは、腰が重くなりますよね。
そんな人は、遺族年金の見込額などをシミュレーションできるツールを使うのも1つの方法です。
年金シミュレーションツール【撮るだけねんきん試算】
撮るだけねんきん 試算は、三井住友海上あいおい生命が提供している、無料の年金シミュレーションツールです。
いくつかの項目の入力と、ねんきん定期便の撮影で、
✅老齢年金 |
✅傷病手当金 |
✅障害年金 |
✅遺族年金 |
の受給見込額を試算することができます。
撮るだけねんきん試算はこちら⬇️
遺族年金以外もシミュレーションできるんだね〜
簡単に年金額をシミュレーションできる
はじめに下記の内容を選択・入力してから、ねんきん定期便の情報を撮影するだけでシミュレーションができます。
数分程度あれば、入力から結果表示までたどりつけますよ。
入力・選択項目 |
---|
1.年齢 |
2.性別 |
3.現在の職業 |
4.現在の年収 |
5.配偶者の有無 |
6.配偶者の年齢 |
7.18歳以下の子どもの有無 |
8.子どもの年齢 |
9.ねんきん定期便の読み取り方法 |
けっこう入力項目があるんだね〜
ほとんどが選択するだけだから、慣れれば1分もかからずに入力できるよ
このようなツールを使うと、その情報から保険の営業がくるのではないかと心配する人もいるかもしれません。
このツールの入力項目には、住所や氏名、メールアドレスなどの個人情報は入力しません。
ツールの利用によって取得される情報は、アクセス日時、利用端末のOSやブラウザなど、統計データを作成するために必要な内容なので、安心して利用できますよ。
ツールを使ったら保険の営業がくると思ってたよ〜
個人情報の入力はないから、安心して使えるね
ねんきん定期便がなくても試算できる
このツールでは、ねんきん定期便を読み取ることでシミュレーションができますが、ねんきん定期便がない場合でも、選択・入力した情報から金額を計算してくれます。
ただし、ねんきん定期便を使うよりも精度は下がるので、できる限りねんきん定期便を用意してシミュレーションすることをおすすめします。
ねんきん定期便がなくてもシミュレーションできるんだね〜
精度は落ちるから、ねんきん定期便を使うことをおすすめするよ
マイナポータルからねんきん定期便の情報を確認できる
ねんきん定期便を捨てたり、なくしてしまったりしたという人も多いと思います。
そのときはあきらめるしかないのでしょうか?
実は、ねんきん定期便の情報は、マイナポータルからねんきんネットに連携することで確認することができます。
ねんきん定期便の情報は、マイナポータルから ねんきんネットに連携して確認できる
公務員の場合には、ねんきんネットと連携できない可能性がありますが、共済組合の年金情報ページを登録すれば、ねんきん定期便の内容と同等の情報を確認することができますよ。
これなら、ねんきん定期便をなくしても大丈夫だね〜
公務員の人は、共済組合のホームページを確認してみてね
20年後までの見込額をグラフで確認できる
はじめに選択した年齢から、20年後までの受給見込額をグラフで確認することができます。
遺族年金は、配偶者や子どもの年齢などによって金額が変わるため、今の受給見込額だけでなく、将来の受給見込額の推移を確認できるのは嬉しい機能ですね。
グラフでも確認できるんだね〜
ただ数字を見せられるよりも、わかりやすくていいね
シミュレーション結果はあくまで参考
このツールのシミュレーション結果は、遺族年金の受給額を保証するものではないことに注意が必要です。
ねんきん定期便の情報などをもとにしていますが、年金の納付歴や実際の平均標準報酬額、配偶者の年収などによって、実際の受給額とは違う結果になる可能性があります。
シミュレーション結果はおおまかな目安ととらえよう
また、公務員の方などの場合には、公務員特有の加算などが適用される可能性がありますが、このツールでは試算結果には反映されません。
生命保険を検討する際に、おおまかに公的保障の額を知るために活用するという程度で見ておくのが良いでしょう。
正確な金額を知りたい場合には、年金事務所や共済組合(公務員の場合)に確認することをおすすめします。
正確な金額を知りたいなら、やっぱり年金事務所などに確認が必要なんだね〜
おおまかな目安を知りたいだけなら、ツールを使うだけでも十分だとは思うよ
まとめ
生命保険を検討する際には、次の点に気をつけて保険をかけましょう。
✅生命保険が必要なのは子育て中の世帯
✅公的保障や就労による収入だけでは足りない部分を保険で備えよう
✅死亡後の公的保障は遺族年金をベースに考えよう
✅見込額を確認したいならシミュレーションツール「撮るだけねんきん試算」を活用しよう
✅正確な遺族年金の金額は年金事務所で確認しよう
遺族年金などの公的な保障を確認して、最低限の民間保険で備えることが大切です。
余計な保険をかけすぎて損をしないように気をつけましょうね。
さっそく遺族年金のシミュレーションをしてみるよ❗️
そうと決まれば「猪突猛進❗️」
生命保険を検討するときは、公的保障をちゃんと確認してね
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