【ライフプランのお悩み相談#8】病気やケガで長期入院するのが不安です…医療費はどれくらいかかりますか?

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ライフプランのお悩み相談

長い人生の中では、病気やケガで長期入院することがあるかもしれません。

そのようなときに、いくら医療費がかかってしまうのか不安になりますよね。

ただ、なんとなく不安で終わらせるのではなく、あなたが受けられる公的保障を数字で確認して、足りない部分に備えていくようにしましょう。

結論

✅健康保険には、高額療養費制度がある

✅健康保険組合によっては、付加給付で医療費がさらに減る

✅健康保険適用外の費用に注意しよう

✅いざというときに備えて、生活防衛資金を確保しよう

✅それでも足りない部分は、保険で備えよう

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この結論をもとに、順番に解説していきますね

相談

相談者様
相談者様

今後、長期入院が必要なったときの備えについて考えていました

病気やケガなどで長期入院して働けない備えたいときには、保険会社の医療保険で備えていけばいいでしょうか?

ほかにも何かできる備えがあれば、教えてもらいたいです

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病気やケガなどで、長期入院となってしまった場合に備えたいというご相談ですね

相談者様の状況によっては、保険会社の保険を活用する必要があることはあります

ただ、その前に公的保障や相談者様の蓄えで、いざというときに備えられないかを確認していく必要がありますね

相談者様が、どのように備えていけばいいかを一緒に確認していきましょう

前提条件

✅年齢:28歳

✅家族構成:ひとり暮らし

✅職業:会社員

✅年間手取り収入:300万円

✅年間支出:250万円

✅保有資産:預貯金300万円

✅健康保険:A健康保険組合

※付加給付あり 月25,000円以上の医療費を給付

相談者様
相談者様

ひとり暮らしをしていますが、いざ病気やケガで長期入院をすることになったら、医療費の支払いが大変なんじゃないかと思っています

貯金は多少ありますが、ぜんぜん足りないんじゃないかと不安です

どうやって備えていけばいいんでしょう?

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年間支出の1年分以上の貯蓄があって、健康保険には付加給付も付いているようですね

公的保障の内容から順番に確認して、どのように備えればいいかを一緒に考えてみましょう

健康保険の高額療養費を確認しよう

相談者様
相談者様

たとえば入院で、1月30万円の医療費がかかったら、半年の入院で180万円かかってしまいますよね

そんなに貯蓄が減るのは、メンタル的にかなり辛いです

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日本の健康保険制度には高額療養費制度があり、給与額によっても違いますが、そこまでの医療費はかかりませんよ

高額療養費でどれくらいの負担になる?

相談者様
相談者様

高額療養費制度って、よくわからないんですけど、どれくらい医療費が少なくなるんですか?

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年齢によって変わりますが、70歳以下の方なら次の表のような計算になります

相談者様
相談者様

この表を見てもよくわからないんですけど、実際にどれくらいの医療費がかかるんですか?

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次の例をもとに、高額療養費制度によって、どれくらいの医療費になるかを見てみましょう

相談者様
相談者様

意外と医療費がかからなくなるんですね

でも、半年入院したら医療費が50万円以上かかってしまうので、けっこう大変そうですね

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高額療養費の表にもあるように、高額療養費制度には多数該当という制度があります

直近1年で4回目の高額療養費制度該当から、さらに医療費の上限額が下がるんですよ

区分ウなら、4回目以降は44,400円になりますね

高額療養費には、多数該当という制度があります。

これにより、長期で高額な医療費がかかる場合でも、少ない費用で治療を受けることができます。 

相談者様
相談者様

あ、ほんとだ⁉︎

限度額を超えた医療費は、最初に払っておいて、あとから返ってくる感じですか?

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そのような場合はありますが、入院前に限度額認定書を病院へ提出することで、あらかじめ限度額での請求となるようにしてもらえますよ

付加給付があれば、さらに負担が少なくなる

相談者様
相談者様

長期入院しても、意外と医療費がかからないようになっているんですね

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高額療養費制度だけでも、医療費がだいぶかからなくなりますが、健康保険に付加給付がある場合、さらに保険料負担が減りますよ

相談者様
相談者様

え?

付加給付ってなんですか?

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付加給付は、健康保険組合などで独自にもうけている給付制度です

協会けんぽや自治体の国民健康保険にはありませんが、健康保険組合によっては、独自の給付がありますね

付加給付については、こちらの記事も確認してみよう⬇️

相談者様
相談者様

付加給付があると、どんなふうにいいんですか?

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健康保険組合によって違いますが、健康保険組合が決めた医療費の上限額を超えた金額が、あとから返金されるものは多いですね

相談者様
相談者様

どれくらい返金されるものなんですか?

2級FP:S
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こちらも例題を使って確認してみましょう

相談者様
相談者様

けっこう返金されるものなんですね

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付加給付は、上限額が健康保険組合によって違いますし、申請しないと給付を受けられない場合があります

また、1度ご自身でお支払いして、あとから給付金が振り込まれることに注意が必要です

健康保険が適用されない費用に注意

相談者様
相談者様

日本の健康保険って、すごいんですね!

入院でかかるどんな費用もこれだけで済むんですか?

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入院でかかる費用には、健康保険対象外の費用があります

健康保険対象外の費用は、基本的に高額療養費制度や付加給付の対象にはならないですよ

相談者様
相談者様

え?

どんなものが対象にならないんですか

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おおむね次のような費用が、対象にはなりません

✅患者の希望で使う1〜4人部屋の差額ベッド代

✅先進医療費

✅通院にかかる交通費

✅入院時食事代(標準負担額)

相談者様
相談者様

こういうのは対象にならないんですね

公的保障で足りない分の備え方は?

相談者様
相談者様

高額療養費や付加給付の対象にならない部分は、やっぱり保険会社の保険で備えるしかないんですか?

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2級FP:S

公的保障で足りない分は、基本的には貯蓄で備えることをおすすめします

公的保障だけで足りない場合は、お持ちの資産でまかなえないか確認しよう

相談者様
相談者様

なんで保険会社の保険じゃないんですか?

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民間保険は基本的に、公的保障やお持ちの資産でまかないきれない、低確率かつ損失が大きいものに備えるのに有効です

差額ベッド代や入院時の食事代などは、生活が破綻するような損失大にはあたらないので、貯蓄で備えるといいですよ

相談者様
相談者様

そうなんですね

いざというときに備えて生活防衛資金を貯めよう

相談者様
相談者様

でも、毎月何万円もかかったら、ちょっときついですね

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そのために、いざというときに備えて、生活防衛資金を貯めておきましょう

会社員であれば、最低限かかる年間支出の6か月から1年分くらいを目安に貯めるといいですね

相談者様
相談者様

損失大にあたらないとしても、なんで保険で備えないで貯蓄で備えるんですか?

2級FP:S
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基本的に、保険はかければかけるほど損をする可能性が高くなります

そのため、本来保険が必要のない部分は、貯蓄で備えておくのがいいんですよ

生活防衛資金を貯めるために、家計の見直しを始めよう⬇️

相談者様
相談者様

でも、保険で得をしている人もいますよね?

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金銭的には得をする人も中にはいるかもしれませんが、保険の仕組み上、みんなが得をするということはないですし、全体のうちの本当にごく一部の人だけですよ

相談者様
相談者様

いざというときに保険でおりたら、うれしくなっちゃうんだけどな〜

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たとえば、今まで30万円分保険料を払ってきて、給付が10万円だったらどうでしょうか?

貯蓄をしていれば30万円分で備えることができたので、うれしいとはなかなか思えないですよね

民間保険はいらない?

相談者様
相談者様

じゃあ、どんな人にも保険会社の保険はいらないんですか?

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そんなことはありませんよ

たとえば、生活防衛資金が貯まっていない方は、入院などで生活が破綻してしまう可能性があります

また、個人事業主の方などは、傷病手当金などの制度が受けられないので、状況によっては、医療保険や就業不能保険などの民間保険が必要な場合があります

生活防衛資金が貯まっていない人は、最低限の医療保険で備えよう

相談者様
相談者様

必ずいらないというわけではないんですね

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公的保障や貯蓄などで備えきれない損失に備えて、民間保険は必要です

ただ、むやみに保険をかけておくのではなく、ご自身が受けられる保障や貯蓄の状況、お仕事の状況などを確認したうえで、保険で備える必要があるかを検討しましょう

相談者様
相談者様

わたしの場合は、保険は必要でしょうか?

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相談者様の今後のお金の流れをしっかり確認しないといけませんが、現状の情報だけでいえば、健康保険に付加給付がついていますし、貯蓄もあるので、民間保険はかける必要性は低いと思いますよ

まとめ

相談者様
相談者様

ありがとうございました

保険をかけないといけないと思っていたので、貯蓄などでも備えられると知って安心しました

今のところ、大きなお金を使う予定はないので、民間保険に頼らずにいきたいと思います

2級FP:S
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今回は民間保険不要という状況でしたが、ライフステージの変化や生活環境の変化に伴って、民間保険が必要になる場面は出てくるかもしれません

なにか変化があったときには、ぜひまたご相談ください

長期入院が不安で、民間保険で備えないといけないと考えている人は、意外と多くいます。

ただ、民間保険を検討する前に、公的保障やお持ちの資産で、どれだけまかなえるのかを確認しましょう。

公的保障やお持ちの資産でも、いざというときに生活が破綻してしまうのであれば、最低限の民間保険でカバーする必要があります。

ご自身の状況をよく確認して、最適な備えをしていきましょう。

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