交通事故の治療で、病院から健康保険が使えないと言われたらどうする？対処法と注意点

交通事故にあったあと、怪我の治療を受けるために病院へ行くことは多いと思います。

しかし、病院で「交通事故の治療には健康保険が使えない」と言われることがあります。

このような場合、どう対処すれば良いのでしょうか？

この記事では、交通事故の治療で健康保険が使えないと病院から言われたときに、知っておきたい対処法や注意点について詳しく解説します。

交通事故の治療でも健康保険は使えるけど…

あなたが普段では、健康保険証やマイナンバーカードを使って、病院にかかっていると思います。

ただ、交通事故でケガをして病院にかかるときに、病院の担当者によっては、交通事故では健康保険は使えないと言われてしまうことがあります。

交通事故の治療の際には、本当に健康保険を使えないのでしょうか？

交通事故の治療でも基本的に健康保険は使えます

ではなぜ、交通事故の治療で、健康保険が使えないと言われてしまうのでしょうか。

示談を済ませている

交通事故の加害者と示談が成立している場合や、治療費を受け取っている場合には、交通事故の治療に健康保険を使うことができません。

健康保険を使って治療を受けたいと思っているのであれば、すぐに示談としてしまうかは、一度冷静になって考えてみるようにしましょう。

まずは示談にする前に、健康保険に加入しているなら健康保険組合へ、自治体の国民健康保険に加入しているなら、自治体の国民健康保険担当部署へ連絡を入れるようにしましょう。

また、状況によっては、加入している民間保険会社や弁護士などに相談し、冷静な判断をしていきたいですね。

健康保険組合などに連絡して、冷静に対処していこう

受けようとしている治療が健康保険適用外の場合

あなたが受けようとしている治療が、そもそも健康保険適用外ということがあるかもしれません。

健康保険適用外の治療の例として、次のようなものがあります。

✅カイロプラクティック

✅健康増進目的のマッサージやリラクゼーション

✅保険適用外の医薬品

など

もともと健康保険適用外の治療では、普段の治療でも交通事故でも健康保険を使うことはできません。

あなたが受けようとしている治療が、もともと健康保険適用外ではないかは、あらかじめ確認しておきましょう。

保険適用外の治療ではないかを要確認

病院で労災と勘違いしている

交通事故で健康保険が使えないと言われるケースで、病院の担当者が、交通事故の怪我を労働災害と勘違いしている場合が考えられます。

労災保険は、仕事中や通勤途中の事故による怪我に適用される保険制度です。

交通事故が仕事中や通勤中に発生した場合は、労災保険の対象となり、健康保険での治療を受けることはできません。

病院への状況の説明が不足していたり、病院の担当者の勘違いによって、健康保険が使えないと言われてしまう可能性があります。

交通事故で健康保険を使うには手続きが必要

あなたが受けようとしている治療が、健康保険の適用になるものだった場合に、病院で普通に健康保険を使えるのでしょうか。

交通事故でのケガの治療は、第三者行為による傷病というものにあたります。

健康保険の利用には手続きが必要なので、まずは健康保険組合などへ連絡しよう

交通事故の治療で、健康保険を使って治療を受けるには、所定の手続きが必要となります。

健康保険を使うのに手続きが必要な理由は？

交通事故などでケガをした場合の治療費は、本来であれば加害者が支払うことが原則です。

健康保険を使って治療を受ける場合には、加害者が本来支払うべき治療費を健康保険組合などが立て替えることになります。

この立て替えた治療費を、あとから加害者へ請求するために届出が必要なのです。

どんな手続きが必要なの？

健康保険を使う場合、第三者行為による傷病届などの提出が必要です。

加入している健康保険組合などによって若干変わりますが、おおむね次のような書類が必要になります。

✅第三者行為による傷病届

✅負傷原因報告書

✅事故発生状況報告書

✅念書・誓約書

✅同意書

✅交通事故証明書

健康保険組合によって、提出が必要な書類が違う可能性があるので、必ず加入している健康保険組合などに確認しましょう。

まとめ