【ライフプランのお悩み相談#6】ふるさと納税で限度額ギリギリをねらえばお得ですか？

これらの内容について、相談者様とのやり取りを見てみましょう

ふるさと納税を活用されているのですね

限度額ギリギリをねらいたいとのことですが、限度額いっぱいまでふるさと納税することがお得とは限りません

損をしないふるさと納税の活用方法について、一緒に確認していきましょう

まず、ふるさと納税の寄付金控除だけでいうと、ふるさと納税した金額よりも節税額は少ないですよ

ふるさと納税の寄付金控除は、寄付金額から2千円を引いた金額が、所得税や住民税から減税されます

損得の話でいうと、寄付金額よりも2千円少ない金額しか減税されないので、それだけでは得にはなっていないですね

ふるさと納税の寄付金控除は、ほかの寄付金控除と比べて控除額が大きく設定されています

そういう意味では、ふるさと納税は寄付金控除の中ではお得な制度といえますね

ふるさと納税は、限度額以内なら寄付金額とほとんど同じくらいの金額が減税されるので、実質は税金の先払いに近いものですね

それでも、トータルで見ればお得な制度ですよ

それは、ふるさと納税をすることで、自治体から返礼品をもらうことができるからですね

返礼品の金額は、寄付額の3割以内とするように決められています

1万円の寄付額に対して、おおむね3千円の返礼品が返ってくるイメージですね

寄付金控除の際に引かれる2千円分以上の返礼品が返ってくれば、元は取れるイメージですね

ふるさと納税には、寄付金控除を最大限お得に活用できる限度額があります

限度額の範囲内でうまく活用できれば、トータルではお得といえますね

限度額の範囲内なら、限度額いっぱいまでふるさと納税を活用できれば、お得そうに見えるかもしれません

ただ、ふるさと納税を限度額ギリギリで使いきるのはかなり難しいですよ

ふるさと納税額のシミュレーターは私もおすすめしていますが、シミュレーターによって誤差があります

また、ちゃんと税金の知識を持っていて、その年の所得や控除の状況をしっかり把握できていないと、完璧なシミュレーションをすることは難しいですよ

ふるさと納税で限度額を超えても、まったく控除を受けられないわけではありませんが、寄付額に対する控除の割合は大きく下がります

減税効果の面から見ると、ギリギリをねらって限度額を超えてしまうほうが、ふるさと納税の枠を使いきれない以上にもったいないですよ

もらえる返礼品が相談者様にとって価値のある、または満足度の高いものなら多く返礼品をもらえるのはお得だと思います

ただ、ふるさと納税の枠をただ埋めようとして選んだ物なら、必ずしもお得といえないかもしれませんね

相談者様は普段の買い物で、さほどほしいと思っていないものを何千円、何万円を払って買われますか？

ふるさと納税も同じですよ

枠を使いきれないのがもったいないからと、それほどほしくもない返礼品のためにお金を払うことこそもったいないですよね

ふるさと納税の枠を使いきることにこだわらず、ご自身の使えるふるさと納税の枠の中で、満足度や価値の高い物のために、ふるさと納税を活用してみてください

ふるさと納税に限らず、限度額ギリギリまで使わないと損だと思い込んでしまうことがよくあります

本当に必要としていないものにまでお金を使うほうが、トータルで損になってしまいます

本当に価値を感じるもののために、ふるさと納税を上手に利用してみてくださいね